LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
やがて式が始まる。
参列者は皆、隣の教会に移動し、席に着いた。深空の横に、深雪もちょこんと座る。
「ママ、なにするの?」
照明が少し落とされた薄暗い空間に、深雪は眉をひそめながら深空に聞いた。
「これからね、夏美がお嫁さんになるために、神様の前でお約束するの」
「およめさんじゃなくて、おひめさま」
深空の答えに得意な顔をして、ツッコミを入れる深雪に、周りの参列者から笑いがたった。
「まぁ、似たようなものだよ。深雪、ちゃんとお利口さんでいてね」
深空がそう言って、深雪の頭を撫でると、深雪はコクンとうなずき、ニコっと笑った。その直後に、白いタキシードを着た新郎の吉井が神父の前に立ち、スタンバイする。
その彼の後ろ姿を見ると、深空はぼんやりとその背中を眺めていた。しかしすぐに我に返る。そして、吉井の後ろ姿に雄二の後ろ姿と重ねていることに気付いた。
ドキドキと、動悸が収まらず思わず視線を他に移す。そして小さくため息を吐いたのだ。
しばらく待っていると、流れるようなオルガンの音色が響き渡った。それを合図に参列者は皆、起立した。
参列者は皆、隣の教会に移動し、席に着いた。深空の横に、深雪もちょこんと座る。
「ママ、なにするの?」
照明が少し落とされた薄暗い空間に、深雪は眉をひそめながら深空に聞いた。
「これからね、夏美がお嫁さんになるために、神様の前でお約束するの」
「およめさんじゃなくて、おひめさま」
深空の答えに得意な顔をして、ツッコミを入れる深雪に、周りの参列者から笑いがたった。
「まぁ、似たようなものだよ。深雪、ちゃんとお利口さんでいてね」
深空がそう言って、深雪の頭を撫でると、深雪はコクンとうなずき、ニコっと笑った。その直後に、白いタキシードを着た新郎の吉井が神父の前に立ち、スタンバイする。
その彼の後ろ姿を見ると、深空はぼんやりとその背中を眺めていた。しかしすぐに我に返る。そして、吉井の後ろ姿に雄二の後ろ姿と重ねていることに気付いた。
ドキドキと、動悸が収まらず思わず視線を他に移す。そして小さくため息を吐いたのだ。
しばらく待っていると、流れるようなオルガンの音色が響き渡った。それを合図に参列者は皆、起立した。