LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
「今日天気いいから、二人でどっか行こうか?」

 小さなちゃぶ台に向かい合わせに座り、こぼしながら食べる深雪の面倒を見ながら、深空は言った。

「ろこ、いくろ?」

 口に物を入れながらしゃべる深雪に笑いながら深空は考える。

「どこがいいかな? 深雪は、どっか行きたいところある?」

 口の端にケチャップを付けた深雪は、腕組みをしながら「うーん…」と考え出した。深空は、微笑みながらそれを眺める。

「ママ、あそこがいい! うさぎさん、だっこできるところ!」

 目を輝かせてそう言う深雪に、深空は彼女の頭を撫でて、しっかりとうなずいた。

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