LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
「返して」

「え?」

「返してって言ってるの!! 深雪を返してよ!!」

 深空はひかりを押しのけて、雄二の胸を掴みそう叫んだ。

「深雪ちゃんがどうかしのか? 深空…!」

 雄二は、彼女の肩を掴み顔をのぞき込む。深空の顔は、涙でグチャグチャになっていた。

「あたしから、何もかも奪わないで… お願いだから、深雪を返して…」

 深空は膝から崩れ落ち、泣き叫んでいた。

「深空、落ち着いてくれ、うちには深雪ちゃんはいない」

「じやぁ、どこにいるの…? 翠さんに頼んで深雪を奪いに来たでしょ、さっき、保育園で…!」

 泣きじゃくりながら、深空は雄二の胸を力いっぱい叩く。それを受け止めながら、雄二は眉をひそめた。

「…翠が? 嘘だろ…?」

 雄二は独り言のように戸惑いながら、つぶやいたのだ。

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