LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
(あそこに…?)

 深雪がいる…?

「…翠、やめろ」

 殴られた頭を手で押さえながら立ち上がり、雄二も負けず強い口調で言い放った。

「あなたは黙ってて」

「こんなことしても、意味ないだろ」

「意味があるかないかは、私が決めるわ」

 翠は、小さくため息をついて雄二を睨む。

「さっき、電車ではねられて死ねばよかったのに…」

「ど… どういう意味だ?」

 雄二は強気で尋ねるが、殴られたせいもあり目が据わっていた。

「そのまんまの意味よ」

 月明かりに反射して、翠が握るナイフの刃はキラリと光る。深空はその刃を見つめていた。

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