LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
「早いな」

 隣りに深空がいないことに気付いて起きた雄二は、頭を掻きながらベッドを降りた。

「うん」

 ソファに座り、適当に置いてあった漫画雑誌を読みながら彼女は平然と答えていた。その態度に、彼は若干の違和感を覚えているようだった。

「…何か飲むか って、コーヒーくらいしかないけどな」

 手近にあるシャツを手に取り、それを着ながら彼が尋ねると深空はこくんとうなずいた。

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