LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
 とにかく何でもいいから、何か胃に入れたい…

 よろめきながら今度は冷凍庫の引き出しを開ける。すると、彼女の目に一番に飛び込んで来たのは、手前の方に入っていた冷凍の焼おにぎりだった。それを乱暴に取り出すと、外装を破り、電子レンジで温め始める。

 その間、物の1分程度…

 しかし、深空にはとても長く、何度か吐き気を催してしまった。

 ピピッ! ピピッ!

 レンジが呼ぶ。彼女は扉を開けて、中身を取り出した。醤油の香ばしい匂いが、辺りにふわーっと立ち込めた。その匂いに我慢できなかった彼女は、立ったまま焼おにぎりにかぶりつく。湯気を一気に吸い込んでしまい、むせそうになりながらも、夢中で食べていた。

 最後のひと口を口に入れ、お茶を流し込む。するとお腹が落ち着き、彼女は幸福感に包み込まれた… 吐き気もだいぶマシになり、そのまま自分の部屋に戻った。しかし、また数時間経つと気持ち悪くなり、食べ物を求めて冷凍庫を開けていた。

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