計算づけのヒロインが愛した正義のヒーロー
第1話 王子様
―――
ん…いい匂い…。
「…え…っここどこ!?」
いつのまに誰かの家に来てるし!
ベッドに寝かされていたみたいで、
服は着たままだったから少し安心したんだけど、
「起きた?」
「…あ…あー!!
どうして、私がここにいるのよっ!」
「うるさいな…、
昨日助けてあげて
どこかの誰かさんが道路で寝るから」
「…なるほど、
言っておくけど
私あなたのこと嫌いだからね」
「知ってる。
朝ご飯出来たから顔洗って」