計算づけのヒロインが愛した正義のヒーロー
「あれ、
今日は大学じゃないの?」
「午後から。あんたは」
「休みだよ…。
次の日が学校なのに
飲んだりはしない主義なの」
「その辺はしっかりしてるんだな」
「どこかの誰かさんが
しっかりしてたのが移ったんじゃ…
っは…ううん、
なんでもない、入ってくるね…」
うっかり口が滑りそうで、
手に汗握ったわ。
一つ言うけど、
どれだけ優しくて紳士的だろうって、
私は誠人くんを
また好きになったりはしないの。