計算づけのヒロインが愛した正義のヒーロー
―――
俺は佐川誠人。
最近できた彼女の若葉愛奏はワガママで、
何を考えているのかわからない。
高校の同級生だって
分かっているんだろうけど、知らない設定で俺はいた。
愛奏のこと、
高校時に出会ったのがきっかけで一目ぼれだったんだ。
「誠人くん」
「愛奏」
「誠人くん」
って呼ぶと大体喜ぶ。
あの時も愛奏は相変わらずに
男子の憧れの的で手を出しづらいというか、
皆の愛奏となっていた。