計算づけのヒロインが愛した正義のヒーロー
「だ、ダイエット中だから…
ご飯はたべないの」
前の自分だったら、
どうしてそんなこと言うの?
って言えたはずなのに、
また誠人くんが離れてしまうのが
すごく怖いんだって、
自覚したんだよ。
「そっか」
内心ほっとしてるでしょ。
お金がかからないペットでよかったって…。
「…ま、誠人くん…い…い」
行かないで…。
「い?」
「い、行ってらっしゃい。
気を付けてね!」
誠人くんが嫌いじゃなくて…
怖かったんじゃないの?
大好きだったから、
嫌われたくなくて、
突き放したりして…。