続・赤い流れ星
「あ…あの大違いって…」
私はついうっかりと口を滑らせ、そのことに気付いて慌てて頭を下げた。
「ご、ごめんなさい!
わ、私、またおかしなことを…
お気になさらないで下さい!」
私が頭を上げると、青木さんが苦笑していた。
「また、そうやって謝る…」
「ご……」
咄嗟にまたごめんなさいを言いかけて、私は口をつぐんだ。
「野々村さん…俺の両親は十代のうちに結婚したんです。
っていうのも、俺が出来たからなんだけど…いわゆる出来ちゃった結婚ですね。」
青木さんはそう言うと、ワインを注いで一気に飲み干した。
(青木さん…一体、どうしたんだろう?
私がつまらないことを訊いてしまったから?)
「……今じゃそんなこと珍しくもなんともありませんが、当時はいろいろと風当たりもきつかったようですよ。」
「そ…それは大変でしたね。」
何も言わないのも変だと思った私は、焦ってまたくだらないことを言ってしまったことに深く後悔した。
(ば、馬鹿…
何言ってんのよ、私ったら…)
「母は高校を卒業してすぐに俺を産んだ。
父は、母より一つ年上で高校を出てからは、ふらふらしてたようです。
……結局、父親は親としての自覚が芽生えず、そんな父に母は愛想を尽かして離婚しました。
俺はそんな父親の息子だから、あんな風にならないようにとけっこう厳しく躾られたんですよ。
俺もそれに応えようと頑張った…
だけど、俺にはやっぱり父親の血が流れてる。
女性とつきあうのも早かったし、二股したこともあったし、それで心が痛むこともなかった。
亜理紗とのこともただの遊びだったし、彼女以外にも遊び相手はいる…
要するにいいかげんなんですよ、俺は…
母親がどれほど頑張っても……血は血なんです…」
急に脈が早くなった。
酔ってるのかもしれないけど、今までそんなものがあることさえ気付いてなかった青木さんの影の部分を見てしまったようで…私は心の中がざわめくのを感じた。
私はついうっかりと口を滑らせ、そのことに気付いて慌てて頭を下げた。
「ご、ごめんなさい!
わ、私、またおかしなことを…
お気になさらないで下さい!」
私が頭を上げると、青木さんが苦笑していた。
「また、そうやって謝る…」
「ご……」
咄嗟にまたごめんなさいを言いかけて、私は口をつぐんだ。
「野々村さん…俺の両親は十代のうちに結婚したんです。
っていうのも、俺が出来たからなんだけど…いわゆる出来ちゃった結婚ですね。」
青木さんはそう言うと、ワインを注いで一気に飲み干した。
(青木さん…一体、どうしたんだろう?
私がつまらないことを訊いてしまったから?)
「……今じゃそんなこと珍しくもなんともありませんが、当時はいろいろと風当たりもきつかったようですよ。」
「そ…それは大変でしたね。」
何も言わないのも変だと思った私は、焦ってまたくだらないことを言ってしまったことに深く後悔した。
(ば、馬鹿…
何言ってんのよ、私ったら…)
「母は高校を卒業してすぐに俺を産んだ。
父は、母より一つ年上で高校を出てからは、ふらふらしてたようです。
……結局、父親は親としての自覚が芽生えず、そんな父に母は愛想を尽かして離婚しました。
俺はそんな父親の息子だから、あんな風にならないようにとけっこう厳しく躾られたんですよ。
俺もそれに応えようと頑張った…
だけど、俺にはやっぱり父親の血が流れてる。
女性とつきあうのも早かったし、二股したこともあったし、それで心が痛むこともなかった。
亜理紗とのこともただの遊びだったし、彼女以外にも遊び相手はいる…
要するにいいかげんなんですよ、俺は…
母親がどれほど頑張っても……血は血なんです…」
急に脈が早くなった。
酔ってるのかもしれないけど、今までそんなものがあることさえ気付いてなかった青木さんの影の部分を見てしまったようで…私は心の中がざわめくのを感じた。