続・赤い流れ星

「……そうじゃ…」

「どうしたんだ？」

「こういう時には気晴らしが一番じゃ。
ちょっとしたパーティをやるのはどうじゃ？
なぁに、理由なんてなんでも構わん。
ひかりには当日まで内緒にしておいて、驚かすんじゃ！」

「パーティか…
それは良いかもしれないな。
俺とあんたと…三人じゃちょっと盛りあがらないな。
タカ達も呼ぼうか！」

「そうじゃ！
ここあちゃん達も呼ぼうじゃないか！
あの子、こっちの世界に来たがってたし…
ここあちゃんの店でスイーツを準備してもらおう！」

「それは良いな！
ひかりは元々ここあちゃんや隼人君の小説のファンだったらしいし、甘い物大好きだからきっと喜ぶぞ！」

「そうと決まれば善は急げじゃ！
早速、今からここあちゃんの店に行こう！」

賢者の思いつきから話はとんとん拍子に進んで行った。
俺達は早速ここあちゃんの店に行き、パーティの計画を話した。
理由は、ひかりと俺の出会いから五年目の記念ということになった。
こっちでは正確な時間の流れがないのを良いことに、賢者がその理由を思い付いたんだ。
日にちは三日後に決まった。
えらく急だとは思ったが、なんでも早い方が良いという賢者の意見に従った。



「楽しみだわぁ…
パーティなんて、私もまだ開いたことがないんだもの。」

「ここあちゃんよ、当日は隼人君と思いっきりいちゃいちゃしてひかりを刺激してやっておくれ。
なんせ、あの子は晩熟じゃからな。」

「お、おいっ！」

「そんなことなら任せといて！」

賢者の馬鹿なお願いに、ここあちゃんはいやがりもせず、俺に向かって片目を瞑って見せた。



「どんな服着て行こうかなぁ…
露出度の高い服にしちゃおうかなぁ…」

ここあちゃんは、そう言って悪戯っぽい笑みを浮かべた。



「シュウ、何かプレゼントを用意した方が良いな。」

「指輪なんてどう？」

「そうじゃな、それが良い！」

「あと…部屋の飾り付けはどうするの？
シュウの家ってどんな感じ？」

「どんなって……」

そう言われても、どう答えれば良いのやら…



「広さは？壁の色は？
私が思いっきり可愛くしてあげる！」

「じゃあ、明日にでも下見に行ってみたらどうじゃ？
ひかりは、昼間はたいていでかけてるんじゃろ？」

「え？あぁ…まぁ、そうなんだけど…」

「よし、じゃあそれも決まりじゃな！
ここあちゃんならきっと素敵な飾り付けをしてくれるぞ！」

賢者とここあちゃんは顔を見合せてにっこりと微笑んだ。