続・赤い流れ星
「……シュウさん、何か食べますか?」
「いや…今は良いです。」
「じゃあ、何か飲みましょう。」
隼人君はそう言って、飲みかけのウィスキーの瓶とグラスをテーブルの上に並べた。
多分、昨日、タカかアキラが持ってきたものだ。
「ワインよりこっちの方が良いでしょう?」
隼人君は、グラスにウィスキーを注ぎながらそう言って、わずかに微笑んだ。
「ありがとう。」
俺は、グラスの酒をがぶがぶと飲み干した。
身体の中の温度が一気に上がる。
「……ひかりさんと何かあったんですね?」
ストレートな質問だ。
ここにひかりがいないこと、タカがあんなことを言ったことを考えればすぐにわかることだけど、今、聞かれたくない質問だっていうのもわかるだろうに…
「俺……どうやらひかりにふられてしまったようです。」
「ふられた?」
俺は、ゆっくり頷いた。
「昨夜…ここあちゃんの作戦のおかげでなんとなくうまくいきそうなムードになったんです。
俺とひかりのことはここあちゃんから聞いてるでしょ?
それで…ひかりに迫ったら拒まれた上に『汚い!』って言われて…
かなり凹みましたよ。
しばらくして、ひかりがいないことに気がついて…もしかして、俺が迫ったことで、俺が考えてる以上にひかりが傷付いたんじゃないかって心配になって探し回ってたら、ひかりに似た子をたまたま見たって奴がいて…
行ってみたら、そこにひかりがいたんです。
それは見たこともない男の家で…
……そいつのベッドの上にひかりはいたんです。……裸でね。」
隼人君は一瞬大きく目を見開き、グラスの酒をぐいとあおった。
「……なるほど。
そりゃあ、シュウさんが落ちこむのも無理はない。
わかりますよ…
俺も同じことがあったから…
いくら設定だからって、ああいうシーンは…」
「違う!」
急に大きな声を出した俺に、隼人君の驚いたような視線が注がれた。
「……違うんです。
俺達に、そんな設定はない…」
「設定がない……?」
隼人君は、詳しい事情を知らない。
「設定がない」という言葉は、信じられる筈もない。
「いや…なんでもないんです。」
俺は、ウィスキーを注ぎ足し、もう一杯あおった。
「いや…今は良いです。」
「じゃあ、何か飲みましょう。」
隼人君はそう言って、飲みかけのウィスキーの瓶とグラスをテーブルの上に並べた。
多分、昨日、タカかアキラが持ってきたものだ。
「ワインよりこっちの方が良いでしょう?」
隼人君は、グラスにウィスキーを注ぎながらそう言って、わずかに微笑んだ。
「ありがとう。」
俺は、グラスの酒をがぶがぶと飲み干した。
身体の中の温度が一気に上がる。
「……ひかりさんと何かあったんですね?」
ストレートな質問だ。
ここにひかりがいないこと、タカがあんなことを言ったことを考えればすぐにわかることだけど、今、聞かれたくない質問だっていうのもわかるだろうに…
「俺……どうやらひかりにふられてしまったようです。」
「ふられた?」
俺は、ゆっくり頷いた。
「昨夜…ここあちゃんの作戦のおかげでなんとなくうまくいきそうなムードになったんです。
俺とひかりのことはここあちゃんから聞いてるでしょ?
それで…ひかりに迫ったら拒まれた上に『汚い!』って言われて…
かなり凹みましたよ。
しばらくして、ひかりがいないことに気がついて…もしかして、俺が迫ったことで、俺が考えてる以上にひかりが傷付いたんじゃないかって心配になって探し回ってたら、ひかりに似た子をたまたま見たって奴がいて…
行ってみたら、そこにひかりがいたんです。
それは見たこともない男の家で…
……そいつのベッドの上にひかりはいたんです。……裸でね。」
隼人君は一瞬大きく目を見開き、グラスの酒をぐいとあおった。
「……なるほど。
そりゃあ、シュウさんが落ちこむのも無理はない。
わかりますよ…
俺も同じことがあったから…
いくら設定だからって、ああいうシーンは…」
「違う!」
急に大きな声を出した俺に、隼人君の驚いたような視線が注がれた。
「……違うんです。
俺達に、そんな設定はない…」
「設定がない……?」
隼人君は、詳しい事情を知らない。
「設定がない」という言葉は、信じられる筈もない。
「いや…なんでもないんです。」
俺は、ウィスキーを注ぎ足し、もう一杯あおった。