続・赤い流れ星
side 和彦
*
「青木さん…大変なことになってます。
どうしましょう…」
「そうですね…
これは予想外の展開でしたね。」
俺はパソコンの画面をみつめながら、呆然と立ち尽していた。
まさか、こんなことになるとは思ってもみなかった。
雅樹と別れ、美幸はきっとすぐにシュウとよりを戻すだろうと思っていたが、そうはならず、美幸は賢者と一緒に暮らしている。
それよりも今回のことで美幸の心には深い傷が残り、シュウとやり直そうという気持ちをすっかりなくしてしまっている。
本来なら美幸を可哀想に思うところだろうが、今の俺は美幸がこっちに戻って来れるかもしれないという期待で頭が一杯になっていた。
(元々、無理な恋愛だったのかもしれない。
違う世界の男と女がうまくいくことなど、きっと無理だったんだ……)
シュウには気の毒だが、このまま美幸がこっちの世界に帰ってくれば良いと思った。
あいつとは短い間だったが友情のようなものを育んだと思っていた。
なのに、今の俺は美幸のことしか考えちゃいない。
戻れるものなら、シュウがどうなろうと美幸をこっちに戻してほしいとそんな気持ちで一杯になっていた。
(なんて身勝手なんだろう…)
美幸のことばかり考えてしまう俺自身に嫌悪感を感じたが、それでも俺はその想いをどうすることも出来なかった。
「野々村さん…あなたはどう思われますか?
この状況を…」
「わ…私ですか?
わ、私は……もちろん、美幸さんにはこっちの世界に戻ってほしい。
でも……シュウさんとも別れないでほしいです…
だって、二人はいろんなことは乗り越えてここまで来たんですもの。
ここで二人が別れてしまうなんて、そんなの…悲しいです。」
その気持ちは俺だってそうだ。
だけど、美幸がこっちに戻って来るためには、シュウはこっちの世界にはいなかったことになると賢者はいっている…
(何か良い案はないのか?
美幸がこっちに戻れて、それでいてシュウとも別れないですむ方法は…)
「野々村さん、何か良いアイディアはありませんか?
なんとか二人が…」
野々村さんは俺の話を聞き終わらないうちに首を振った。
「青木さん…もう物語は動き始めてます。
私に出来る事は、その様子を書くだけ…」
そう言って、野々村さんはまたキーを叩き始めた。
「青木さん…大変なことになってます。
どうしましょう…」
「そうですね…
これは予想外の展開でしたね。」
俺はパソコンの画面をみつめながら、呆然と立ち尽していた。
まさか、こんなことになるとは思ってもみなかった。
雅樹と別れ、美幸はきっとすぐにシュウとよりを戻すだろうと思っていたが、そうはならず、美幸は賢者と一緒に暮らしている。
それよりも今回のことで美幸の心には深い傷が残り、シュウとやり直そうという気持ちをすっかりなくしてしまっている。
本来なら美幸を可哀想に思うところだろうが、今の俺は美幸がこっちに戻って来れるかもしれないという期待で頭が一杯になっていた。
(元々、無理な恋愛だったのかもしれない。
違う世界の男と女がうまくいくことなど、きっと無理だったんだ……)
シュウには気の毒だが、このまま美幸がこっちの世界に帰ってくれば良いと思った。
あいつとは短い間だったが友情のようなものを育んだと思っていた。
なのに、今の俺は美幸のことしか考えちゃいない。
戻れるものなら、シュウがどうなろうと美幸をこっちに戻してほしいとそんな気持ちで一杯になっていた。
(なんて身勝手なんだろう…)
美幸のことばかり考えてしまう俺自身に嫌悪感を感じたが、それでも俺はその想いをどうすることも出来なかった。
「野々村さん…あなたはどう思われますか?
この状況を…」
「わ…私ですか?
わ、私は……もちろん、美幸さんにはこっちの世界に戻ってほしい。
でも……シュウさんとも別れないでほしいです…
だって、二人はいろんなことは乗り越えてここまで来たんですもの。
ここで二人が別れてしまうなんて、そんなの…悲しいです。」
その気持ちは俺だってそうだ。
だけど、美幸がこっちに戻って来るためには、シュウはこっちの世界にはいなかったことになると賢者はいっている…
(何か良い案はないのか?
美幸がこっちに戻れて、それでいてシュウとも別れないですむ方法は…)
「野々村さん、何か良いアイディアはありませんか?
なんとか二人が…」
野々村さんは俺の話を聞き終わらないうちに首を振った。
「青木さん…もう物語は動き始めてます。
私に出来る事は、その様子を書くだけ…」
そう言って、野々村さんはまたキーを叩き始めた。