青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。
あたしも服を見ながら「ハイハイ」と適当に返事をしていると、利乃がむっと頬を膨らませた。
「言っとくけど、二日後、麗奈ちゃんがそうなるんだからね!私じゃなくって、麗奈ちゃん!」
「………わかってますよー」
照れ隠しに、顔をそむける。
利乃は腰に手を当てて、「全くもぉー」なんて大げさに肩をすくめた。
「一気に距離を縮める気でいなきゃ、ダメだよ!それこそ、告白でもする勢いで」
「こっ!?」
甘いものが食べたーい、と言う利乃についていき、フードコートへ歩く。
利乃のぶっとんだ言葉に、あたしは目を見開いた。
「なーに驚いてんの、いずれはしなきゃいけないんだから。あ。むしろ慎ちゃんからさせちゃう?惚れさせちゃう?」
「そっ、それは無理だけど!告白、とか………まだ、できない」
美味しいクレープのお店の前で、利乃はあたしを見て首を傾げた。
「……なんで?」
それぞれにクレープを注文して、お店の前で待つ。