青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。


「じゃあ、三人で行けってこと?男ふたりに挟まれて!?」

『あっ、トモくんからもさっき、行けないって連絡きたの!』

トモも!?

まさかのドタキャンに、唖然とする。

な、なにそれ、なにそれ。

もしかして…慎也と、ふたりきり!?

「ト、トモは、なんで…」

『なんかね、友達に誘われてどーしても断れなかったんだって。トモくんお友達多いし、仕方ないよ〜』

仕方ないって…そりゃ仕方ないかもしれないけど、普通こんな直前に言う!?

冷や汗が、たらりと背中を伝った。


「ま、マジかよ…」

『ほんとゴメンね、麗奈ちゃん!慎ちゃんとふたりで、楽しんできて!』

その言葉に別の意味が含まれている気がしたけど、つっこむ気にもなれない。

…嘘でしょ。

ふ、ふたりきり………

慎也とふたりで、祭り………?


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