青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。
僕らの『青』
利乃が学校を出てから、もうすぐ二時間が経つ。
あのあと、いつの間にかトモまでいなくなってて。
直前まで一緒にいたあたしは、先生に理由を聞かれてしまった。
苦し紛れに、『屋上でサボりだと思います〜』なんて言っておいたけど。
あたしは、いつ連絡が入ってもいいように、携帯の電源を切らずに授業を受けてる。
…大丈夫、かな。
ちゃんと、話せているかな。
心配で、授業どころじゃない。
そんな三限目の、途中。
不意に、携帯がメールを受信した。
「!」
慌てて机のなかから携帯を取り出し、確認する。
……送ってきたのは、慎也。
【会って話したい】
「先生!!」
あたしの判断は、早かった。
ガタンと席を立って、手を上げる。
面食らった先生は、「なんだ!?」と肩を跳ねさせた。