青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。
肩口で無造作に切られた髪と雰囲気が、可愛いっていうよりカッコいい。
なんか、見たことある子だな。
何組かな。
俺の『なんもない』という言葉を聞いて、彼女はホッとした顔をする。
それを見て、ふと視線を下へ向けると、俺は『あ』と声を上げた。
『パンツ見えそう』
瞬間、彼女の顔が一気に赤く染まった。
…あ、ヤベ。
つい、思ったことが口から出た。
バッとスカートを押さえて、俺の近くから飛び退く。
彼女は唇を噛んで、俺を睨んできた。
『……みっ、みっ、見えた!?』
『……いや、残念ながら』
俺は少し上体を起こして、じっと彼女を見つめ返した。
…雰囲気はカッコいい女の子、だけど。
結構、可愛い反応するんだなぁ。
…なんて、ちょっと最悪かもしれないけど。
それが、麗奈ちゃんとの出会いだった。