青に染まる夏の日、君の大切なひとになれたなら。
……とか、思っちゃうってことは。
あー、結構、ヤバイなぁ。
騒がしい人の声から遠ざかって、マイペースな青空の下、麗奈ちゃんの声だけを聞いている。
それがとてつもなく心地良くて、安心した。
沈黙がおりて、俺は片目を開ける。
空を見上げる麗奈ちゃんが見えて、俺は『なぁ』と声を上げた。
『なんか、しゃべってよ』
『…何を?』
『なんでもいいよ。あ、さっきみたいに熱く語ってくれても』
『か、語ってないしっ!』
そう言って、ツンとそっぽを向く。
けどすぐにこっちを向くと、彼女は唇を尖らせた。
『……トモも喋ってくれるなら、いいよ』
……俺なんかより、ずっと余裕があって、落ち着いてて、カッコいい。
でもスゴくスゴく可愛いこの女の子のことを、もっと知りたいと思った。
『.....ふはっ、もちろんっ』
青空の下、俺は思い切り笑った。