神様なんて信じないっ！～イケメンと妖怪、召喚しちゃいました～

バリバリバリバリ、と教会の天井が崩れてくる音がした。


「ひええええ、なにっ？隕石？」


何かが教会の上からおおいかぶさっているみたい。


なんだかわからないけど、すごくすごく悪いもののような気がする。


どうしよう、と思う間もなく、ザビエルさんがあたしの目の前に立った。


「……おのれ、オロチめ……っ！」


低い声でいまいましげに吐き出すと、ザビエルさんは崩れてくる天井に向かい、両手をのばす。


すると、あたしたち二人の周りに、薄いドーム状の壁ができたのがわかった。


そこへ落下してきた天井の欠片が降り注ぐ。


ドームは落下物をよけ、はじき飛ばした。


呆然として見ていると、やがて天井が崩れる音がやみ、がれきの間から日が傾いてきた空が姿を現す。


するとその赤い空を覆い隠すように、青黒い何かが天井の穴をふさいだ。


「ひええええ!?」


表面がうろこ状になったそれは、苦しそうにどてばたと暴れまわる。


蛇の尾っぽのようなものが屋根からぶるんぶるんと何本も落ちてきて、天井をさらに破壊した。


なななな、なにこれ!?怖い～!!


今まで神様や妖怪も見てきたことあるけど、こんなにビッグなサイズは初めてだよ！