神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
†四幕
・妖怪たち
授業終了を告げるチャイムが鳴ると、雷牙がすぐさま自分の席から立ち上がる。
そして、つかつかとあたしの方に向かって歩いてきた。
とっても怖い顔をして。
「な、なに?
あっ、そういえば片づけ押し付けて行っちゃってごめんね!」
「そんなことはいいんだよ。
それよりこいつに何かされたのか?」
雷牙は近寄ってきた四郎くんを指さす。
「え、ええっ?」
「なんて人聞きの悪い。
何もしておらんわ」
何かされ……てはいないけど、さっきのことを思い出すと、頬が熱くなる。
あたし、四郎くんの胸で泣いちゃったんだよね……。
「ほんとだよ!何もされてない!」
ただ抱きしめて、頭をなでてもらっただけ。
だけど異性にそんなに優しくされたことは初めてで、何故かむしょうに恥ずかしい。
しかも本人、すぐそこにいるし。