神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「人も多いし、ああいった場所は神や妖怪も集まるからな。
オロチ探しに適しているかもしれない」
雷牙の横を歩く風牙くんが、捕捉説明してくれる。
「じゃあ行くか、みんなで!
美心は浴衣でな!」
雷牙が満面の笑みを浮かべて言う。
「そうだな、浴衣はいい。とてもいいな」
なにがいいんだかわからないけど、風牙くんが激しく同意している。
「ふん、発情期兄弟め。
しかし、浴衣案には我も賛成だ」
四郎くんまで!
「なんで?
動きやすいほうがいいんじゃない?」
6月でも浴衣はおかしくない、むしろ女の子たちはここぞと着飾ってくるだろうけど。
オロチ探しに行くなら、普通の服の方がいいんじゃないかな?
浴衣だと何かあった時、動けないし走れないし。
「ならん!お前は浴衣決定だ!」
「決定だ決定だー!」
「決定だな、うん」
いつもは仲が悪いのに、なんでこんなときばっかり結託するの?
あたしはわけがわからないまま、浴衣でお祭りに行くことになってしまったのであった。