神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


……非常にあっさり、そしてきっぱりと言い切った四郎くん。


そんなタイミングで、始業のチャイムが鳴った。


彼女たちは「そうなの」と納得したようなしていないような表情で、席に戻った。


「あのやろ……」


雷牙は奥歯をかみしめて、何故かこぶしを震わせていた。


だけど先生が入ってきて、仕方なくといった感じで自分の席についた。


四郎くんは、あたしの隣に。


一瞬こっちを見たような気がしたけど、彼は何も言わずに座った。


そっか……そうだよね。


あたしと四郎くんは、たしかになんでもない。


キスはしたけど。


どうこうなる気も……ない。


そっか。


うっかりキスしちゃったけど、別に好きじゃなかったんだ。


だから気まずいんだね。


だから、ちょっとよそよそしいんでしょ?


だから……。


突然いなくなったりしないよね?


前みたいに、また戻れるよね?


一緒にご飯を食べて、くだらないドラマを見て。


まだ……そうできるよね?


< 249 / 379 >

この作品をシェア

pagetop