神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「それに触っちゃダメよ!」
突然した高い声に、驚いて振り向く。
そこにいたのは妖怪ガールズ……六花さんと、小糸さんだった。
「お姉さんたち!これは……」
「早くみんなを避難させなきゃ。
妖怪の羽根に触れたら、大変なことになるわ」
あのカラスは妖怪なんだ。
二人が来てくれたということは……あのカラスたちはオロチの手下なの?
「でもなんだって、こんないい具合に生徒がみんな外にいるのよ!」
それは避難訓練だから、と小糸さんに説明しようと思った瞬間。
上空から落ちた羽根が、隣のクラスの女子生徒の肩にとまった。
「あ……っ!」
小糸さんが、他の羽根を回収しようと、両手のひらからクモの糸を出す。
糸は四方八方にのびて羽根をからめとっていくけど、それだけじゃどうにもならない。
あとからあとから羽根は落ちてきて、生徒たちの体に触れる。
すると、彼らは一瞬動きを止めたかと思うと……突然目の色を変え、暴れだした。
羽根に触れている者も、そうでない者も、見境なく殴ったり蹴ったりするという攻撃に出たんだ。