神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「お前たち、天狗は頼むぞ。
我は生徒たちを引き受ける!」
四郎くんはスサノオ兄弟が返事をする前に、近くにいた生徒の脇腹を、杖でなぎ払う。
めき、と嫌な音がして、生徒は土の上に倒れた。
「四郎くん、あまり乱暴しないで!
みんなを傷つけないで!」
「うるさい!わかっておる!」
倒れた生徒の頭から、黒い気が立ち上る。
四郎くんはそれに向かい、杖の光を放つ。
金色の光に包まれたそれは、みるみるうちに消えていった。
そういえば、まだ出会ったばかりの頃……四郎くんは、幽霊を成仏させたりしてた。
ということは、あたしの浄化と同じようなことができるんだ、たぶん。
「気絶させるのが、一番手っ取り早い」
四郎くんはそう言うと、わらわらと群がってくる生徒たちを、杖で突いたり、その長い足で蹴飛ばしたりして……たちまち大乱闘になった。
天狗はまだ空にいるようで、スサノオ兄弟は空に向かい、攻撃を続けている。