神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
『うぅ~……』
でも仕方ないか……。
もとはと言えば、あたしが召喚しちゃったみたいだし。
危ないところを助けてくれたしね。
お母さんたちに見つからないように、じゅうぶん気をつけなきゃいけないけど……。
『お前んち、兄ちゃんの部屋が開いてるだろ。
あそこにカギをつけて使えばいいじゃん』
雷牙が言う兄ちゃんとは、あたしのお兄ちゃんのことだ。
この春から大学生で、地方の大学に通うため、下宿を始めたばかり。
『目が覚めるまでは俺たちも一緒にいる。大丈夫だ』
スサノオ兄弟に言われ、あたしはとうとう、こくりとうなずいてしまった。
というわけで、回想は終了。
あたしたちは、お兄ちゃんの部屋で、天草さんの目覚めを待っている。
幸いお母さんもお父さんも帰りが遅くなる日だったから、天草さんを運びこむのは簡単だった。
だけど……これからどうなるんだろう。
天草さんをちゃんと元の時代に戻すには、どうしたらいいのかな……。