神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
どくんと心臓が跳ね上がる。
そのままばくばくと脈打つそれは、あっという間に口から出そうになってしまった。
「……はい」
やっとそれだけ返事をすると、四郎くんは体を離す。
その大きな手であたしの頬をなでると、ふわりと微笑んだ。
ああ、なんてキレイなブルーの瞳……。
「ゆっくりしたいところだが、そうもいくまい。
外はまだ、大変な状況だ」
「そうだ……みんなは?」
四郎くんはあたしを抱き起し、窓際へ連れていく。
そこから見えた校庭では、まだ生徒たちがゾンビみたいにうろうろしていた。
「浄化を手伝ってくれ」
「いいの?」
「ああ。お前の力が必要だ」
あたしは急いで体操着に着替え、四郎くんの腕に寄り添った。
必要だと言われたことが、素直に嬉しかった。
「あ、槙原くん……どうしよう」
「……このまま死ねばいい」
「こら!なんでそういうこと言うの!?」
冗談でもそういうこと言っちゃダメ。