神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
・召喚したもの
「……お腹すいたよね、二人とも。
簡単なものでよければ、あたし作るよ」
ぐうぐうとスサノオ兄弟のお腹が鳴りだしたので、あたしは台所で夕食を作った。
両親が仕事で遅くなるのは日常茶飯事。
だから、いつの間にか簡単な炊事はできるようになっていた。
みじん切りにした玉ねぎと、小さく切った鶏肉を炒め、ケチャップとご飯を投入。
よく混ぜたら、あとはオムレツを作って、先に盛っておいたケチャップライスの上に乗せ、包丁で切ってふわりと開くだけ。
はい、手抜きオムライスのできあがり~。
あたしはそれを持って、二階にあるお兄ちゃんの部屋に戻る。
「お待たせ~」
「おおっ、うまそう!」
雷牙の嬉しそうな声が部屋に響いた。
「これしかなくてごめんね」
テーブルに二人のオムライスを置くと、風牙くんもクールな表情をゆるませた。
「いや、じゅうぶんだ。ありがたくいただくよ」
「なあ、もう食っていい?食っていい?」
「いいよ」
許可を出すと、雷牙はおあずけを食らっていた犬のように、輝く笑顔でオムライスをがっつき始めた。