神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
・最後の夜
校庭へ帰ると、スサノオ兄弟がへとへとになっていた。
「やっとかよ~。
早く浄化してくれよ」
「オロチの気を感じたと言って突然いなくなってしまうから、心配した。
無事で良かった」
と言いながら、彼らは向かってくる生徒たちを投げ飛ばし、軽くこづき、なんとか気絶させている状態だった。
「天狗は?」
「消えたよ。俺たちの活躍でな!」
「よし、では浄化するか」
「おい、もうちょっとねぎらえよ!」
どうやら、雷牙と風牙くんが天狗をやっつけてくれたみたい。
もっと褒めてあげればいいのに、四郎くんはいつもの調子でスルーする。
「いくぞ、美心」
そっと手をにぎられる。
「うん」
きゅっと握り返し、自分のオーロラ色の気を放出する。
すると四郎くんが杖を振る。
光の粉が舞うようにあたしの気に降り注ぎ、それは金色の帯となった。
「まあ、キレイ……」
疲れてボロボロの妖怪ガールズの声がした。