神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「お前に……この世界を好き勝手にはさせん!!」
それに、約束したんだ。
初めて、愛しいと思えたあの子に。
そばにいると。
一緒に、生きていくと。
『おのれ、ちょろちょろと!』
8つの頭と尾が、我を叩き潰そうと振り回される。
あちらこちらで破壊された大地から土煙があがり、石つぶてが目をつぶそうと狙ってきた。
それらをなんとか避けながら、固い鱗のない腹だけを狙う。
けれど。
「ぐぅ……っ、あ……っ!!」
もう少しでその腹を破れる。
そう思った瞬間、横からの衝撃に吹き飛ばされた。
オロチの尾にやられたのだと気づいたときには、手下の妖怪たちに囲まれていた。
倒れた我の息の根を止めようと、群がってくる。
「触るなっ!」
傍らに落ちていた杖を拾い、起き上がりざま、力任せに振り回す。
金色の光に切断された敵が、バタバタと倒れ、灰になっていった。