神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~


昨日はなんとか助かったけど、今日こそはみんなの命が危ないかもしれない。


『人間を恨むものたちよ……好きに暴れてこい。

より多くの悲鳴を、わしに聞かせてみよ』


悪妖怪や悪霊たちは、オロチの言葉を聞くとすぐに、校舎の方へと向かっていく。


「そうはさせないわ!」


突然高い声が聞こえ、ハッと顔を上げる。


すると、いつの間に近づいたのか、裏庭にもともとあった木の上に、妖怪ガールズがいた。


「妖怪の相手は、妖怪がするわ!」


「六花さん!小糸さん!」


「援軍到着よ!」


目をこらすと、空の彼方から、たくさんの白い鳥が飛んできていた。


「……え」


かと思うと、それはかの有名な一反もめんみたいな妖怪の大群だった。


その背中に、昨日手伝ってくれた妖怪たちの姿が見える。


妖怪だけじゃなくて、自然の精霊や妖精の類まで、白い光を放ちながらこちらに向かってきていた。


『……愚かな。

精霊も人間も、全て屈服させてやるわ!』


オロチが8つの口を開け、空へと叫び声を上げた。


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