神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
「きゃ……っ」
突然足元の地面にぽかりと穴が空いてしまったよう。
下へと引っ張られるように、体が揺れる。
「美心!」
「こっちだ!」
風牙くんと雷牙が、とっさに片手ずつ引っ張ってくれる。
だけど、すぐに彼らの足元も同じように崩れた。
「わあああっ!!」
まるでスカイダイビングのように、高速で落ちていく。
もちろんスカイダイビングなんかしたことないけど、きっとこんな感じ。
周りは星が瞬く夜空のようで、銀色の光が伸びていくのしか見えない。
いったいどこへ落ちていくのか────。
ばたばたとスカートが足に叩き付けられる音を聞きながら、恐怖で閉じてしまいそうな目を必死で開ける。
横を見れば、巨大な蛇が同じように、何かに引っ張られるように落ちていた。
「お、オロチ!」
『おのれっ、天草四郎……!!』
オロチは忌々しげに吐き捨てる。
その至近距離に、四郎くんはいた。