神様なんて信じないっ!~イケメンと妖怪、召喚しちゃいました~
・四郎くんと制服
はあああ……。
教室につくなり、ため息がもれた。
「おう、昨日はお疲れー」
実は同じクラスの雷牙が、机につっぷしたあたしの顔を、のぞきこむ。
「……よかった、セクハラされてないみたいだな。
相変わらず色気がない美心だ」
安心したようにつぶやく雷牙。
「セクハラって……そんなことされるわけないじゃん!」
しかもさりげなく失礼なこと言ったし。
周囲では、昨日学校敷地内の教会の屋根が突然崩れていたという話題が飛び交っている。
ごめんなさい。
それ、あたしのせいです……。
昨夜、あれから両親が帰ってきて、天草さんは気配を消しておとなしくしていた。
お腹がすいていたみたいで、スサノオ兄弟がほとんど手をつけなかったオムライスを二つ完食。
初めてのケチャップの味は、意外に受け入れやすかったみたい。
そしてあたしがお風呂に入り、両親におやすみなさいを言ったあと、お兄ちゃんの部屋をのぞくと……。
彼はすでに、お兄ちゃんのベッドで寝ていた。
背が大きいからか、ハムスターみたいに丸まっていて、ちょっと可愛かった。