僕はきっと君を好きになる。
相変わらず机に突っ伏したままの
彼に目線を送りながらも
忘れ物をしっかりと手に持ち
急いで音楽室に向かおうと
したけれどーーー

「ねぇ……行かないの?
音楽室に。」

何となくこのまま行くのもなぁって
だから、声を掛けてみた。

だけど彼は
突っ伏したまま
ピクリとも動かなかった。

「ちょっと、音楽の授業始まるよ。」

さっきよりももう少し
ハッキリとした声で言ってみる。

けれどやはり
反応なしなので
もう行こうって立ち去ろうとした時ーー
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