笑顔の君に逢えたら
そこには夏休みに出会った彼女が立っていた。
「宮本浩介先輩」
「え、なんで俺の名前……」
同じ学校だったと知っただけで驚いているのに
彼女が俺の名前を知ってることにまた驚いた。
「先輩たちって後輩の間じゃ有名ですよ。
たぶんみんな知ってると思う」
「なんで?」
「なんでって、
あんなかっこいい人たちが揃えば
みんな気になりますよ」
「なんだそれ」
「お祭りのときはありがとうございました。
もう一度ちゃんとお礼を言いたくて」
「でもよくここにいるって分かったよね?」