笑顔の君に逢えたら


「新藤香歩」


「「誰?」 」


二人の声がハモった。


「祭りのときに男に絡まれてた奴」


「あー、浩介の居場所聞いた子だ!」


直哉が納得と言ったようにうなずいた。


「俺って有名だったんだー」


涼が得意気に言った。


「あの子、新藤香歩って言うんだ」


涼の言葉をシカトする直哉。


「うん、そう」


「おい、シカトすんなよ!」


バンッと机を叩いて怒ったフリをする涼。


「うるさい」


今まで黙ってた俊が一言呟いた。


「ごめん」


俊に弱い涼は謝るしかなくて、
その二人のやりとりを見てた直哉と俺は
吹き出してしまった。

< 16 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop