笑顔の君に逢えたら


その場の空気が凍りつくのが分かった。


男たちは何も言わずにその場から立ち去った。


「ありがとうございました」


女の子が頭を下げる。


「大丈夫だった?」


「はい」


「ひとりで来たの?」


「あ、いえ、友だちと来てたんですけど
はぐれちゃって。」


「そっか、じゃあ探さないとだね!

浩介、手伝ってあげて!」


いきなり話を振られて戸惑う俺。


「え、俺?」


「そう、浩介。

俺はこれからたこ焼きを買うっていう
使命があるわけだから。

だから頼んだよ」


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