花言葉を君に。~あふたーでぃず~


ふぅと遊んでいると、メールが来た。


「ママ、メール。」


「はい、ありがと・・・」


それはしばらく会ってない楓にぃにからのメールだった。


“元気?今日、時間あったら会いたい。ふぅにも。”


・・・急にどうしたんだろう?


「マーマ?」


「あ・・・ねぇ、ふぅ。今日お出かけする?」


「お出かけ?」


「うん、楓にぃににも会えるよ?」


楓にぃにの名前を出すと、ふぅの表情が明るくなった。


「行く!ふぅ、楓にぃにに会う!」


ふぅはなぜか楓にぃにのことを気に入って。


何回も会ったわけじゃないのに、すごく気に入って・・・。


ふぅが嬉しそうに「楓にぃに」って呼ぶと、小さい頃のあたしを思い出す。


まだ、ママと3人で一緒に暮らしてたあの頃を。


「じゃ、行こっか。」


メールを返す指が微かに震えた。


“元気です。じゃあ11時にそっちの家に行きます。”


その2分後、すぐにメールが返ってきた。


“家じゃなくて、この病院に来てくれないか?”


そう添付してあった地図に載っていたのは、大きな病院だった。


・・・なぜか、胸騒ぎがした。
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