甘いシュガー
そこに写っているのは、先生と仲村先生のキス写真。
信じたくなかった。
しかし、疑いようがないハッキリとした写真。
私は急いで先生に電話する。
何コール目かに先生は出た。
「あっれ~?
今メールしなかったか?」
「うん!あのねっ…!」
私が言いかけたとき
電話の向こうから仲村先生の声が聞こえた。
「晴貴!
電話してないでかまってよ~」
甘えるような声。
そのあと先生は小さい声で
『黙れ』
って言ったんだ。
先生のバカ。
全部聞こえてるよ?
「先生…。
今どこにいるの?誰といるの?」
先生は黙っている。
私の質問に答えずにただ黙って。
私は思わず声を荒げてしまう。
「先生!!」
「…ごめん。
大丈夫だから、待ってて」
意味が分からなかった。
どうして先生が謝るのか
どうして先生に大丈夫って分かるのか
どうして先生は待っててと言うのか
まだ子供の私は分からなかった。
「先生…。
私たち終わりにしよう。」
私のだした答え。
まだ私たちが付き合うのは早かったんだ。
「おい!待てよ!」
私は先生の言葉を最後まで聞かずに電話を切った。
そのあとも何度も何度も
先生から着信があった。
私は、携帯の電源を切ってベットの布団に顔をうずめた。
終わったんだ。
これで…
良かったんだ。