甘いシュガー
「先生。
私、帰るね」
ガタッ!
と席を立つ。
先生は慌てて私の手を掴む。
「送って…行こうか?」
遠慮がちに私に聞く。
「いいよ」
私が断っても先生は手を離してくれない。
どうして…?
先生は仲村先生がいるんだよ?
「…っなして!」
え…?という驚いた顔で先生は私を見る。
「離してっ!
優しくなんかしないで!」
思いっきり先生の手を振りきる。
大好きだった先生の手を…。
ううん、
まだ好きなんだ。
廊下に出ると
めぐちゃんがいた。
「愛っ!」
私はめぐちゃんの声を無視して
走り出す。