甘いシュガー
指輪

ある日私は先生に呼ばれた。

「どうしたの?」

先生は真剣な顔をして私を見つめる。

「卒業したら…
俺と結婚してください」

夢かと思うくらい驚いた。
先生の手には、
可愛い指輪があった。

「先生…これ…」

私は感動して言葉に表せなかった。
嬉しくて言葉が出ないなんて初めてだよ。

「愛?
返事は?」
「は…い…」

私の目から涙が溢れる。
先生は私の薬指に
指輪をはめた。
指輪なんかはめたことなかったけど、
ずっと私の所にあったように
馴染んでいた。
絶対に取れない誓いの指輪。
< 42 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop