甘いシュガー
「この問題解き終わってから帰ってよし!」
分かんないよ…。
「先生きっと愛と話したいんだよ」
みなみが小声で私に言う。
「え…?」
「だってそうじゃなきゃ愛が苦手な問題出さないよ」
そうなのかな…?そうだとちょっと嬉しい…。
いや…。かなり。
皆が帰ってしまって私と先生だけになった。
「湯川~!
分かんないのか?」
先生が近づいてきて
さっきまでみなみが座ってた私の隣の席に座る。
「貸してみ?」
そう言って先生は私のシャーペンを取る。
スラスラっとノートにヒントを書く。
「分かった?」
「は、はい!」
先生はにっこり笑って頷く。
「よし!帰ろうか!」
「え?」
帰る…?
先生は上着を着てポケットから鍵を出す。
「遅いから送るよ
黒い車だから先行ってて」
先生から鍵を受け取る。
本当に?
私、もう少し先生といられるの?