イジワルなキミの隣で
本気の恋
夏休みはあっという間に終わった。
後半はさらにバイトをたくさん入れて、毎日フルで働いた。
久しぶりに学校に行くと、日焼けしたクラスメート達が夏の思い出を語り合って笑っていた。
「萌絵ー、久しぶりー」
玲奈が笑顔で駆け寄って来る。
「おはよう、玲奈。昨日会ったのに久しぶりじゃないでしょ」
「いいじゃん、ちょっとしか会えなかったんだもん」
「そだね、ごめんね。バイトが長引いたせいで」
プクッと頬を膨らませる玲奈に苦笑いを浮かべる。
「ううん、ちょっとでも会えて良かったよ」
カバンから色々出しながら、玲奈と他愛ない話で盛り上がる。
しばらくすると央太もやって来て、夏休みの話でたくさんはしゃいだ。
「ごめん、トイレ行って来るー」
出て行く玲奈を笑顔で見送り、央太の顔を覗き込む。
「で、何か進展はあったの?」
夏休み中、央太と玲奈は2人で花火大会に行ったらしい。