イジワルなキミの隣で


光流先輩……。


もう関わらないで欲しいと言われたのに。


ごめんなさい。


こうして会ってしまった。


でもこれは不可抗力だ。



「智沙、行くぞ。早くしないと映画の時間に間に合わないだろ?」



ドキッ



……光流先輩の声。



一段と鼓動が早くなる。



後ろにいるんだ。



「わかってるけど、久しぶりなんだから話ぐらいさせてくれたっていいでしょ?」



プクッと頬を膨らませる仕草までもが可愛くていじらしい。



こんなことをされたら誰だって許しちゃうに決まってる。


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