イジワルなキミの隣で
だけど今の智沙先輩を見ていると、これが友情だとは思えなくて。
そこに何か別の感情がありそうな気がした。
「来んな、迷惑」
背後から佐伯先輩の低い声が聞こえる。
だけどやっぱり振り返ることは出来なくて。
「ひどい、迷惑ってなによ。萌絵ちゃん、ひどいと思わない?航希はいつも私に冷たいんだ」
「えっ……あ、そう、ですね」
いきなり話を振られると思ってなかったので、たどたどしくなってしまった。