イジワルなキミの隣で
優しくって言ったって、佐伯先輩はいつも私をからかって来るし。
ついつい素直じゃない言い方になっちゃうんだよね。
「航希、萌絵ちゃんのこと気に入ってるみたいだしね」
「ええっ⁉︎それはないですよ。ただからかいやすいだけだと思います」
「そうかな?そんなことはないと思うけど」
いやいや、気に入ってるだなんてありえませんって。
ストローでくるくるとメロンソーダをかき混ぜる。
氷が溶けて少しぬるくなったそれを口に含んだ。
炭酸のシュワシュワが喉に刺激を与える。
「航希もそれ好きだよ」
「えっ⁉︎メロンソーダ、ですか?」
「そう」
へー。