イジワルなキミの隣で


萌絵は固まったまま俺の顔を見ていた。


そしてみるみる内に真っ赤になって行く。



「ななな、なにするんですかっ‼︎」



なんだ、こいつ。


マジでウブだな。


ましてや俺に対して。



真っ赤になった顔。


恥ずかしいのか、萌絵は俺の目をチラチラ見ては気まずそうにそらす。



「お前が俺の野菜を食うからだろ」



「いや……だって……別に先輩のじゃ」



どもりながらさらに赤くなる萌絵。


萌絵のこの反応を見ていると、どうしてかもっといじめたくなっちまう。


俺、どうかしてんのか?



不覚にも可愛いと思っちまうなんて。


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