イジワルなキミの隣で


智沙先輩には許されることだから。


彼女っていう立場だから。



「聞けないよ。強く、ないんだもん。好きじゃなくなったって言われたら……立ち直れないから」



好きだから臆病になる。


好きだからこそ失うのが怖くなる。


何も聞けなくなる。


全部がわからなくなる。


一緒にいれるならこのままでもいいかって。


だけどそれじゃダメで


どんどん辛くなる。



「だから、逃げたの……あたしから手放したの。傷付けられるのが嫌だから、その前に自分から光流に言ったの」



「智沙先輩はずるいです。強くなくても気になるなら聞くべきです。彼女なんだから……光流先輩をもっと大切にしてあげて下さい」



偉そうにって思われてもいい。


それが私の本音。


光流先輩の気持ちが痛いほどわかるから。


今はみんなが言うように私も光流先輩の恋を応援してる。


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