イジワルなキミの隣で


「え……っと、マジ、で?」



しばらくしてから光流が答えた。



後ろから抱きつくあたしの手に、光流の大きな手が重ねられる。



ドキン



それだけでドキドキが止まらない。



光流もあたしのことを好きなのかと錯覚してしまいそうになる。



「マジだよ。離れてみて気付いたの。光流のことが好きで好きで……っ、きゃあ!ちょ、ちょっと」



素早くこっちを向いた光流の腕にギューッと強く抱き締められた。



またドキドキが加速していく。



「俺の方が何百倍も好きだけど?」



「…………っ」



耳元で囁かれて本当に心臓が破裂しちゃいそう。


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