イジワルなキミの隣で
“決まった”と言うと
央太が呼び鈴を押して店員を呼んだ。
…………うそっ。
遠くにいてもすぐにわかる佐伯先輩の姿。
先輩はオーダー機を手にこっちに向かって歩いて来る。
今日、バイトの日だったっけ?
いないのを確認してから来たはずなのに、急な展開に頭が混乱する。
次第にドキドキと波打つ鼓動。
どうしよう……っ。
ってどうもしなくていいんだけど。
それでもソワソワして途端に落ち着かなくなる。
「ご注文は?」